安心は禁物:休眠預金

この位は大丈夫という思い込みが危ないのが休眠預金の法律。これまでの休眠口座の常識は通用しない。私の知人に、某メガバンク総合口座を持ち、積立定期預金(自動継続)に数百万円いれて、20年以上も放置していた人がいた。普通預金はかなりの金額を入れていて、自宅の電気料金、ガス料金、税金などの自動引き落としが一生分できるようにしていた。、毎月自動引き落としで出金しているから、決して「休眠預金」にならないと安心していた。入出金はキャシュカードのみで通帳は20年も放置のままだった。

この銀行の休眠預金規定を見ると、「総合口座(リテール口座)は普通預金部分に利子以外の入出金があれば、定期部分にも異動があったと見なす」となっており、放置は問題なさそうだった。

先日知人はその銀行の近くにでかける用事があり、ついでに記帳しておこうとATMにいった。記帳機械ではじかれ、窓口での手続きになった。簡単な記帳と思っていたのが誤解だった。40分も50分もかかる大作業のようで、行員も大変そうだった。

総合口座は通帳一冊なので口座番号は一つと思いこんでいたのが誤りだった。通帳裏側に、普通口座の番号、積立預金の番号と2つ書かれており、総合口座にすると書いてあった。この銀行は金融危機の時合併していて、通帳の総合口座は、現在のメガバンクの「休眠預金」で規定している総合口座(リテール総合口座)でなかったのかもしれない。知人が最後に記帳していたのは、合併前だった。今回記帳したのは大正解で、銀行はリテール総合口座の通帳に作り換えてくれた。放置していれば2019年には数百万円の定期預金は休眠預金にされてしまったかも知れなかった。 

 この法律の一番の問題点は、個人の大切な保管財産のつもりの預金を、勝手に「使われていない口座」と認定して、その金を本人の了承しないまま、NPOに配って使ってしまうことである。